L-RTM成形

概要

オス型メス型を使用する成形法で、繊維を型内にセットし、型内を減圧状態で熱硬化性樹脂を低圧注入し、その後硬化させて成形する工法。

特長

・両面平滑な仕上がりが可能。

・3,000mm✕4,000mmまで対応可能。

・ハンドレイアップ工法に比べ成形サイクルが早く、中量生産に対応可能。

・電気絶縁性、電波透過性、耐薬品性に優れる。

ある程度数量(50個/月)が有り、両面平滑性が必要な部材へ最適

成形法 生産性 型費
(指数)
生産数
(月産)
平滑性 比重 曲げ弾性
(指数)
引張強度
(指数)
ハンドレイアップ成形 少量 1 20 片面 1.5 1 1
L-RTM成形 中量 3 50 両面 1.4 0.8 1
熱圧プレス成形 多量 100 400 両面 1.9 2 1
リム成形(ジシクロペンタジエン樹脂) 中量 50 150 両面 1.03 0.3 0.4
インフュージョン成形 少量 1 20 片面 2.0 3.5 2.5~3

作業工程

ゲルコート塗布 ゲルコート塗布

ゲルコート塗布

製品を保護したり、見栄えを良くするために、型に塗布します。

成形型にマットをセット 成形型にマットをセット

成形型にマットをセット

製品形状に合わせて繊維マットをカットし、型の内側にセットします。

樹脂と硬化剤注入・硬化 樹脂と硬化剤注入・硬化

樹脂と硬化剤注入・硬化

型の上下に合わせ、形内を真空にし、熱硬化性樹脂、硬化剤を注入する。

脱型 脱型

脱型

樹脂が硬化した後、型から製品を取り外します。

トリミング トリミング

トリミング

製品の形状に合わせて、成形品の外周をカットします。

用途

燃料電池バスの外装部品 燃料電池バスの外装部品

燃料電池バスの外装部品

耐熱樹脂を用いた「L-RTM成形」製品が、多くの部材に採用されています。
大型観光バスのクーリングカバー 大型観光バスのクーリングカバー

大型観光バスのクーリングカバー

大型部材の成形に最適なため「L-RTM成形」が採用されています。
路線バス燃料タンクカバー 路線バス燃料タンクカバー

路線バス燃料タンクカバー

肉厚が均一で両面平滑な面が得られる「L-RTM成形」が採用されています。
建機エンジンカバー 建機エンジンカバー

建機エンジンカバー

耐熱樹脂を用いた「L-RTM成形」の大型形状の製品です。